【第17号】1. 運賃の仕組みの話 その7「旅行形態」

 今回の運賃の仕組み シリーズ第7弾目は旅行形態についてです。
担当は編集部の浜田です。

旅行形態

 運賃を計算する上で旅行の形態は大きく分けると4種類あり、旅行形態によっては適
用できる運賃や計算規則が変わってきます。
今回は、「往復旅行」「周回旅行」「オープンジョー」「片道旅行」の4種類の旅行形態に
ついて、説明をしていきます。

往復旅行

往復旅行はRound Tripと言われ予約端末GDSではRTと表現されています。
以下の条件が必要となります。

【条件】
 1. 往路、復路ともに同じグローバルインディケーターの2つのフェア
   コンポーネントで構成されていること
 2. 往路、復路のフェアコンポーネントのHIPの引き上げ、マイレージアップが
   おこらない
     または
   往路、復路のHIPとマイレージアップ率が同じであること

下記【往復A】のように単純往復の場合はもちろん往復旅行になりますが、
【往復B】のように往路はPAR、復路はAMSを経由する旅程でも、グローバルインディケーターが同じ、かつ条件2を満たしていれば往復旅行になります。

※HIP:運賃計算
※マイルアップ:距離計算

周回旅行

周回旅行はCircle Trip、略してCTと表現され、条件は以下のとおりです。

【条件】
 1. 2つのフェアコンポーネントで構成され、往復旅行に入らない旅行
 2. 3つ以上のフェアコンポーネントで構成されている旅行

上記【周回A】のように、グローバルインディケーターが往路と復路で異なることから、往復旅行の第1条件を満たしていない2つ以上のフェアコンポーネントからなる旅程で、周回旅行となります。
HIP、マイレージアップも往路と復路で異なる旅程がこの周回旅行に入ります。
また、【周回B】の3つのフェアコンポーネントから成り立ち、 HIP、マイレージアップも往路と復路で異なる旅程は周回旅行に入ります。

ここでちょっとワンポイントアドバイス!!
 
  世界一周旅行も周回旅行に入ります

オープンジョー旅行

次はオープンジョーについてです。
このオープンジョーの中には更に3つの形態があります。
「Turnaround Open Jaw」「Origin Open Jaw」「Double Open Jaw」です。

【条件】
 1. 2つのフェアコンポーネントで構成され、出発地点、終着地点または折り返し
   地点に、運賃をとらないサーフィスセクターがある旅行
 2. 各フェアコンポーネントは往復運賃の1/2を適用することができる旅行
   
   ※サーフィスセクター:飛行機以外の移動手段


まず「Turnaround Open Jaw」です。
出発地点と終着地点が同じで、折り返しの到着地点と出発地点が異なる旅程です。
言葉にすると分かりにくいですが、【オープンジョーA】の旅程のような場合を指します。

つぎは口が反対に空いている 「Origin Open Jaw」 です。
出発地点と終着地点が異なり、折り返し地点は同じ旅程で【 オープンジョーB】のような場合です。

「Double Open Jaw」 はどちらも口が空いている状態、出発地点、終着地点、折り返しの到着地点、
出発地点全てが異なる予定です。
【 オープンジョーC 】です。

これは、以前運賃の先生と言われた方から聞いた話しですが、この『Open Jaw』はサメが
口を開けているような状態なので、そのような名称がついたのだとか。。。
言われてみれば確かにそう見えますね。

そして、最後の旅行形態は

片道旅行

一番分かりやすい旅程です。

【条件】
 出発地点と終着地点が異なる旅程

 

旅程がどの形態に当てはまるかによって、適用できる運賃も異なってきますので
条件を覚えてお客様のご要望の運賃を探してください。

今回のまとめ

旅行形態は、旅行の形態ごとに運賃が異なる
旅行形態には「往復旅行」「周回旅行」「オープンジョー旅行」「片道旅行」の
  4種類がある
「オープンジョー旅行」の中にはさらに3種類の形態がある

この記事を書いた人:

浜田(編集部/タリフセクション)

タイトルとURLをコピーしました